まじかるブログ

土用干しって何? いつ干すの?

夏休み前なのにすっかり真夏。 容赦なく照り付ける日差しに干したくなりますね~ 塩漬け梅。
食べ易く加工された甘酸っぱい梅干しではなく 昔ながらの酸っぱい梅干しを好む方には自作のとても貴重な梅干し。 こう晴天が続くと干したくなりますよね。 早く食べたいですもの。

でも、ちょっとお待ちを...。

干したい気持ちをなだめながら、あと少し、お待ちくださいませ。

梅干しは塩漬けした梅を土用干しします。
この土用干しって何?

先ずは土用について
立春・立夏・立秋・立冬の前日までの18日間、その間が土用です。
ウナギを食べることで夏の土用が目立ちますが、土用は年に4回訪れます。
夏の土用は7月20日前後で丁度その頃梅雨も明けます。
晴天を利用して梅だけでなく着物や本・田んぼまで陽に当てることを
「土用干し」と言います。

また「梅雨明け3日」と言われるように梅雨明け後の3日は晴天が見込めるため
梅を干すには絶好のタイミングになります。

しかし衣類や本などを干す習慣のない現代では「土用干ししましょうね」と言うより
「梅雨が明けたら干しましょうね」と言う方が解かり易く、干すタイミングがはっきりします。
ともすると「土用」と言う言葉にウナギを食べる日に梅を干すものと、
勘違いされることも考えられます。
従って梅干し教室では梅を干すタイミングを「梅雨明け」と表現しています。
そして今まではそれで問題はありませんでした。

しかし今年のようにとんでもなく早く梅雨が明けるととても厄介なことになります。
塩漬けした梅を干すのは塩付けしてから最低3週間、1ヶ月以上が理想的。
それ以前では梅は浅漬け状態でしっかりと熟成されていません。
梅干し本来のおいしさが作り出される前に仕上げ作業に入ってしまうわけです。
土用に合わせて干すのではなく、漬け始めがいつなのか?
そこが最も大事なところなのです。

自分で作った物には愛着もあり、おいしいこともわかっています。
3日干したら出来上がり~と思うと早く干して食べてみたくなるものです。
その気持ちはとてもよく解ります。
でももう少しお待ちください。
私の教室の最終は6月20日でしたね。あと1週間ほど、
7月になってから漬けた方は8月以降のお天気が続きそうな日まで待ちましょう。

早く干したからと言って決して不味いわけではありません。
干しあがってすぐの物と3か月以上置いたものにも味の差があります。
お好みは人それぞれです。 ご安心くださいね。

こんなに暑い日が続くと昔ながらの酸っぱい梅干しは本領発揮!
皆さんの強い強い味方になります。
梅干しや梅酢を上手に活用して元気に夏を過ごしましょうね~。


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