まじかるブログ

【舌や心になじんだ味ってどう言う事?】具体例をあげて説明しますね!

【舌や心になじんだ味ってどう言う事?】
みなさんは懐かしく食べたくなるものを思い浮かべた時どんな事が思い出されますか?

夫の家は農家で義母はお料理が苦手です。
家で採れたものを茹でたり煮たり
或いは生のままで食べるのが普通で
珍しい調理法や食べ方はありません。
その為か、有難いことに
夫は私の作るものは
何でも美味しいと食べてくれます

結婚して初めてのお正月
私が長年食べていた我が家のお雑煮を作ったところ
夫から「うちのお雑煮も作って欲しい」
とのリクエストがありどんなものなのか聞いてみてびっくり!

我が家は鶏肉で出汁を取り
塩、みりん、醤油で味付け野菜を煮て
焼いたお餅を入れ
仕上げに三つ葉を散らし澄んだ汁のお雑煮

夫の家はかつお節で出汁を取り
醤油だけで味をつけお餅は焼かずに
そのまま汁の中へ次々放り込み
ついでに小松菜も生のままぽいぽい入れ
やがて汁は濁りお餅は鍋の底でひとつになるお雑煮

街行く人に食べ比べのアンケート調査をしたら
きっと我が家のお雑煮に軍配が上がるはず。
夫の家のお雑煮が不味いのではなく
客観的に旨味が多い我が家の方が美味しいと思うからです。

がしかし
夫の家にお年始に集まった彼の兄弟は
口を揃えて「 あのお雑煮が食べたい!」
あのお雑煮を食べないとお正月が来ない!」と。

えーっ、あのお雑煮???

何度も言いますが、あのお雑煮が不味い訳ではありません(笑)

では何故?どう言うことなのでしょう。

美味しいさの基準はものの旨味だけではなく
食べ慣れた味もそのひとつであると言う事なのです。
ひょっとするとそちらの方が割合は大きいのかも知れませんね。

食べ慣れた味には作ってくれた人の事、作っている時の音や匂い、
雰囲気、会話、思い出等も含まれていて
それも含めて人は美味しさを感じているのではないでしょうか。

旨味だけで判断できる美味しさと食べ慣れた味の美味しさは
根本的に質が違うのだと思います。
いろいろな要素が絡み合った懐かしい味は
旨味だけの美味しさを越えるのですね。

だから夫は旨味が多い我が家のお雑煮により
懐かしい夫の家のお雑煮を食べた時に
「美味しい!」とココロが感じるのです。

ねっ!お料理が苦手でも心配ご無用作ってくださいね~。


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